元プロロード選手 西薗 良太 さん
1987年、鹿児島県生まれ。
東京大学工学部に進学し、同大自転車競技部に所属。理論的なトレーニングを取り入れることによって、インカレ個人ロード、個人TTを制する。
卒業後の2011年にはシマノレーシングへ加入。翌2012年にはブリヂストン・アンカーへ移籍。全日本TT選手権のタイトルを獲得し、ツール・ド・北海道では総合2位となる。2013年にはUCIプロコンチネンタルチームであるチャンピオンシステムへと移籍。海外レースを多数経験し、ツアー・オブ・ジャパンでは、その年の日本人最高位である総合6位でフィニッシュ。チーム解散にともない、プロ選手を引退。現在はフルタイムワーカーのホビーレーサーとして自転車競技を楽しんでいる。
Q めずらしいフレームですね
「クアリス」というハンドメイドチタンフレームのブランドです。僕はここのアンバサダーをやっているんです。日本の自転車工房「レベル」のビルダー松田さんの元で働いていた、西川さんというビルダーさんがいます。彼はレベルから、アメリカのチタンブランド「セブン」のビルダーになった。
その後、ボストンの自宅に自身のブランド「クアリス」を構えたんです。今は、セブンのビルダーと兼任しています。
Q フレームへのこだわりは?
僕の好みとして余計な動きをするフレームが苦手なんです。
でも、金属のフレームはどうしても剛性が不足する、そこを可能な限り剛性を出して欲しいというオーダーを出しました。ヘッドとBB周りが余計な動きをしないフレームがいい。ウィップとかはいらない。普通に動いて欲しいんです。
今までのメタルフレームに感じた不満をこのバイクからは感じないですよ。自分がほしい性能を持ち、かつ趣味性が高いというのも魅力です。アノダイズドのワンポイントがはいっていたり。気に入ってます。
Q フルチタンフレームなんですか?
そうですね、チューブは325チタン、64チタンの、それもいろいろなブランドのチューブを適材適所に、組み合わせて作られています。今まで、さんざん硬いカーボンフレームに乗ってきましたが、それと比べても劣らないほどの剛性を持っているフレームです。
ただ、カーボンフレームと比べると、重量的にはハンデがある。200gくらい。
でもアマチュアレーサーになった今は、上りでそこまでシビアになることはないので、ハンデだとは思わないです。取り扱いもカーボンに比べて気を遣わなくていい。年によって見た目が古くならないのも魅力ですね。
ヘッドチューブもインセットセブンというクリスキングの独自規格、上下異径のヘッドパーツを使っています。ヘッド剛性も十分あるので、ハンドリングに不満はないですね、しっかりしている。フォークはエンヴィ製で、見た目の太さからもわかるとおり、すごく剛性があって問題ないです。
エンドも大胆な肉抜きが入っています。
リヤエンドの精度が高いのも魅力。ホイールの着脱がすごく気持ちいい! カーボンフレームでこの精度のものはなかなかないですよ。
Q ホイールの前後リムハイトが違うのは?
適当です(笑)。アルミリムが好きなので。このホイールを使っています。
Q 学生のころは、フロントだけディープリムを使っていたりもしていましたよね?
フロントのほうが空力を改善する効果が大きいので。リヤってあんまり効かない。と考えています。
Q スマートエンヴィのように、前後でリムハイトを変えているメーカーもありますよね?
あれはまた独自のロジックがあるそうです。エンジニアと話をしました。
Q コンポへのこだわりは?
適当ですね(笑)。きちっとしたフレームに、ちゃんと動くコンポが付いていれば問題ないです。
Q トムソンのポストを使っている理由は?
セットバック量が出ているということと、剛性、精度が高いのが魅力です。パーツの精度は大事です。
Q ハンドルの好みは?
どんどんシャロー気味なハンドルが好きになりました。昔はアナトミックシャローで曲がりの深いハンドルが好きでしたが、どんどん浅くなりました。
上半身の筋肉がしっかり発達して、ハンドルを押さえられるようになれば、ドロップが深くなくても、バイクをしっかり安定させられます。
Q タイヤのこだわりは?
最近はちょっと太めが好きです。流行の24C、25Cはいいと思います。ロードレースであえて細いタイヤを使うメリットはないですね。
TTであれば、細いタイヤを使ってもいいと思います。国内のレースなら、路面状況もいいので。
Q プロ選手になってパーツへの考え方に変化はありましたか?
プロをやっていると、どんどんこだわりがなくなっていきました(笑)。それよりは自分自身が強くなってくる事が大切だし、その方が早いとおもいます。体がどんどん安定してくると、1mmくらいの変化はそこそこ大丈夫になってきます。
プロの時って、5台とかバイクを渡されるんです。そのすべてを完璧に同じポジションにできない。特にサドルは自由度が高い。角度の影響とかもあるので、
でも人間の体は、キャパシティーが広いのでそれに対応できてしまう。逆に選手にはそのキャパシティーの大きさが必要だと思います。海外の選手はそれくらいの誤差は平気で走っていますね。
今回のThis is my bike!!インタビューはいかがでしたでしょうか?
インタビューで登場したバイクのスペック情報は下のBike Specで見ることができます!
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Bike Spec
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- フレーム
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(KUALIS/クアリス)
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- ホイール(前輪)
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WH-7850 SL (SHIMANO/シマノ)
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- ホイール(後輪)
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- サドル
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(FIZIK/フィジーク)
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- タイヤ(前輪)
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- タイヤ(後輪)
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エクステンザRR1(BRIDGESTON/ブリヂストン)
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- コンポーネント
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- ペダル
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(SPEEDPLAY/スピードプレイ)
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- ハンドル
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(OVAL)
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- ステム
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PLT (PRO/プロ)
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- シートポスト
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エリート (THOMSON)